☆リボミック(4591) 単元株数:100株:マザーズ:医薬品
◆事業概要
アプタマー創薬技術に関するプラットフォームである「RiboARTシステム(Ribomic Aptamer RefinedTherapeutics System)」をベースとした創薬事業を展開している創薬プラットフォーム系バイオベンチャー。
◆特徴
RNAの生化学的性質の把握、特に潜在的なRNAの造形力の掘り起こし、アプタマーの構想・デザイン、アプタマーの創製から医薬候補アプタマーの仕上げまでをカバーする「RiboARTシステム」をアプタマー創薬の基盤技術として確立。
「RiboARTシステム」は、様々な疾患分野や創薬ターゲットに対して応用可能な汎用性を有する創薬基盤技術。自社で特定の新薬開発を行うのみならず、他の製薬会社の要請に応じて新薬のシーズ(タネ)を供与可能。
従業員数:18人 臨時従業員数:0人 平均年間給与 629万円(平成26年7月31日現在)
大塚製薬(株)が37.8%の株式を所有。また、共同研究契約の締結あり。
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■業績実績
◆第11期単独(平成26年3月期)
売上高 ⇒ 1億5,100万円 10.3%減
営業利益 ⇒ 4億1,400万円の損失 300万円の損失増。
経常利益 ⇒ 2億1,000万円の損失 6,500万円の損失減。
当期純利益 ⇒ 2億1,100万円の損失 6,500万円の損失減。
1株あたり純利益(EPS) −17.47円(上場時の1,644,110株で算出)
株価収益率(PER) 2,300円(仮条件上限)/−17.47円=−131.65倍あたりか。
自社創薬の最注力品である開発プロジェクトRBM004(抗NGFアプタマー)について、藤本製薬株式会社との間で、当事業年度において独占的な交渉及び評価に関する契約を締結して交渉を進めた結果、平成26年4月30日に資本参加を伴う形でのライセンス契約を締結。
大塚製薬株式会社と進めてきた複数のプロジェクトの中で、血液疾患を対象としたRBM002及び線維症を対象としたRBM003の契約は平成26年12月まで延長。また、免疫・炎症性疾患を対象とするRBM001についても、平成26年6月まで契約を延長。さらに、新規の共同研究として、平成26年3月に大正製薬株式会社との間で、3年間の共同研究契約を締結し共同研究を開始。
アプタマー創薬の基礎となるRNA医科学の発展と関連する科学技術の振興を図るため、東京大学医科学研究所に平成24年4月に開設した社会連携講座(「RNA医科学」社会連携研究部門)との連携のもと、技術開発を推進。
◆第12期 第1四半期(平成26年6月期)
売上高 ⇒ 3億2,100万円
営業利益 ⇒ 記載無し。
経常利益 ⇒ 2億800万円
当期純利益 ⇒ 1億9,600万円
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■主幹事別、セクター別アノマリー
⇒ 医薬品での直近の負けは、2012/12/11上場 UMNファーマ(4585):OR47.2%:マザーズ:野村證券。
⇒ 月別勝率12位。ただし、2010年以降は、10勝1敗 勝率 0.909。
⇒ 9月での直近の負けは、2010/9/15上場 フーマイスターエレクトロニクス(3165):OR24.9%:東証JQG:野村證券。
⇒ 大和証券の直近の負けは、2014/7/23上場 日本ビューホテル(6097):OR13.2%:東証2部。
⇒ 大和証券・医薬品の直近の負けは、2011/12/20上場 カイオムバイオサイエンス(4583):OR43.7%:マザーズ。
⇒ マザーズ・医薬品の直近の負けは、2012/12/11上場 UMNファーマ(4585):OR47.2%:野村證券。
■需給状況
オファリングレシオ(OA含む)は、20.60%。適正とされる 20%±5% の範囲内にとどまるか。
仮条件上限で試算した吸収金額は、約57.23億円。
■大株主におけるベンチャーキャピタル(VC)の状況
VCの存在数 ⇒ 5つ。
VCの合計所有割合 ⇒ 14.64%
また、大株主以外にもVC(投資会社含む)は、14つあり。
VC関連の存在数 ⇒ 全部で19つ。
その合計所有割合は ⇒ 26.56%(計3,208,000株)
■ロックアップの状況
ロックアップ(売却等):対象者
売出人である中村義一、中村陽子、中村恵美子及び宮川伸、並びに当社の株主である大塚製薬株式会社、全薬工業株式会社、鈴木邦明、岩井化学薬品株式会社、神津知子、中村弘志、高木正明及び藤原将寿
大株主のうち、藤本製薬は、対象外だが、業務及びライセンス契約相手。
VC19つ全てが、ロックアップの対象外。売出時にVCが放出するのは、計414,400株。
故に、VC保有の売り待ち株数は、計2,794,000株。上場と同時に全てが売却可能となる見込み。注意が必要か。
ロックアップ(売却等):期間
90日間(平成26年12月23日)
ロックアップ(発行等):期間
90日間(平成26年12月23日)
また、主幹事証券は、裁量でロックアップ解除を行う権限あり。
■ロックアップ解除条件(売却)
発行価格又は売出価格の1.5倍以上で解除。
仮条件上限が、2,300円 であることから、3,450円 あたりか。
■親引け
なし。
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■目論見書に記載のある主な対処すべき課題
◆パイプラインの充実と質の高いデータの構築
自社開発にせよ共同研究開発にせよ、提携あるいはライセンス・アウトのためには、薬効確認試験において、相手方(大手製薬企業が主)の評価に耐え得る質の高い試験データを構築する必要あり。ターゲット領域における薬剤のスクリーニング技能を高め、また東京大学医科学研究所内に研究室を有する利点を活かし、精度が高く、質の高い試験データを構築して、ライセンス・アウト条件の整備、強化を図りたい。
◆共同研究の推進
大手製薬企業との共同研究は、安定的な収益だけでなく、その高い要求水準に対応する必要があり、当社のアプタマー創製に関するスキルアップや「RiboARTシステム」の成熟に大きく役立つものであると考え、積極的に進めていく方針。時間的にも技術的にも大きな課題である動物モデルでの薬効確認試験を、大手製薬企業の有するスクリーニング技術で対応する事で、より迅速な開発を図りたい。
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■目論見書に記載のある主なリスク
◆収益の不確実性について
医薬品(開発途上の製品を含む)のライセンスにおいては、契約締結に伴う契約一時金、開発途上におけるマイルストーン収入及び製品上市後のロイヤルティーを受領するが、開発進捗の不確実性が比較的高い可能性があり、当社及び提携先(ライセンシー)が前述の一連の活動において成功しない、あるいは、製品化(製品の許可取得、製造販売)に成功したとしても、薬価や市場性の問題等から、当該製品に関する事業活動を継続するために必要な採算性を確保する十分な収益を得ることができない可能性あり。
◆特定の提携契約に依存した事業計画について
特定の製薬企業との限られた少数の共同研究契約及びライセンス契約を主軸とする事業計画を有する。このような提携契約は、相手先企業の経営環境の極端な悪化や経営方針の変更など、コントロールし得ない何らかの事情により、期間満了前に終了する可能性及び当社の想定と異なる事態が生じる可能性あり。このような事態が発生した場合には、他の製薬企業との新たな提携等により当社事業計画への影響を最小限に食い止める所存ではありますが、これが適時に実現する保証はなく、このため希望どおりの事業活動ができず、若しくは制約を受け、その結果、当社の事業等に影響を及ぼす可能性あり。
◆特定の取引先への依存に関する事項
大塚製薬株式会社と複数の共同研究契約を締結しており、平成26年3月期における当社事業収益に占める割合は54.7%。同社に限らず、各取引先との良好な取引関係を維持・継続していく方針であるが、あわせて、ライセンス活動の推進及び共同研究の推進により、国内外の製薬企業との取引金額及び取引先数を拡大させ、特定の取引先への依存度を低減させる方針。しかしながら、同社の経営方針の変更あるいは何らかの事情により、本契約の解除や契約条件の変更等が生じた場合には当社の事業等に影響を及ぼす可能性あり。
◆VC等の当社株式保有に関する事項
提出日時点で当社の発行済株式総数は10,877,800株であり、うちベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下総称して「VC等」といいます)が所有している株式数は3,008,000株であり、その所有割合は27.7%。一般的に、VC等が未上場株式に投資を行う目的は、上場後に当該株式を売却してキャピタルゲインを得ることであることから、VC等は当社の上場後において所有する株式の一部又は全部を売却することが想定される。その結果、当該株式売却により、短期的に需給のバランスに影響を与える可能性あり。
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アプタマー創薬技術をベースとした創薬事業を展開している創薬プラットフォーム系バイオベンチャー。
社有特許の発明者でもある東京大学医科学研究所教授であった中村義一(現 代表取締役社長、東京大学名誉教授)の研究成果の事業化を目的とするものであり、東京大学との共同研究においても同氏を中心として、基礎研究・研究開発をはじめとする事業の全般を推進中。
バイオベンチャーの収益源は、パイプラインにおけるマイルストーンがほぼ全て。
売上に応じたロイヤルティーの受領は、かなり先になる見込み。
現在進行中のパイプラインは、7つ。うち、ライセンスアウトに至ったのが1つ。
大塚製薬が大株主であり、4,000,000株を保有。保有割合は、36.8%。
平成26年3月における事業収益に占める大塚製薬の割合は、54.7%。
目論見書から判別できる主な取引先は、
大塚製薬(株)
塩野義製薬(株)
(株)ジーンデザイン
岩井化学薬品(株)
大正製薬(株) あたりか。
新規公開で得た資金は、
・各パイプライン、並びに今後計画している自社創薬の各パイプラインの研究開発費
(平成27年3月期:8,100万円、平成28年3月期:3億5,700万円、平成29年3月期:3億9,500万円)
残額は平成30年3月期以降に充当する予定。
細かな財務分析は次回に。
公開価格割れ発生確率(条件付き確率)は、別途に。
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想定株価は、2,240円のところ、
仮条件は、2,200円〜2,300円 に決定。
公開価格決定日:9/16(火)
上場日:9/25(木)
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