☆リアルワールド(3691) 単元株数:100株:マザーズ:情報通信業
◆事業概要
クラウド事業及びポイントエクスチェンジ事業を運営。サイトに登録した会員をクラウド会員と定義し、クラウド会員が行ったアクションに基づき、収益を獲得し、その一部を会員に還元する事業モデルを構築。
◆特徴
クラウド事業は、クラウドメディアサービスとクラウドソーシングサービスの両軸で運営。
クラウドメディアサービスにおいては 、企業の販売促進等にかかるインターネット広告(成果報酬型広告及び純広告等)が、クラウドソーシングサービスにおいては、BPO等にかかる業務受託収入が主たる収益。
ポイントエクスチェンジ事業は、クラウド事業において会員に還元されたポイントの交換サービスを提供。
クラウド会員が運営する複数のサービス上で獲得したポイント及び提携企業等のサービスにかかる各種ポイン トの交換サービスを行っており、クラウド会員は、保有するポイントを現金、電子マネー、商品券等への交換が可能。
従業員数:38人 臨時従業員 3人 平均年間給与 414万円(平成26年6月30日現在)
連結子会社4社 で構成。
連結会社従業員数:70人 臨時従業員 9人
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■業績実績
◆第9期連結(平成25年9月期)
売上高 ⇒ 20億6,600万円 8.5%増
営業利益 ⇒ 3,800万円 56.7%減
経常利益 ⇒ 3,600万円 57.6%減
当期純利益 ⇒ 200万円 94.4%減
1株あたり純利益(EPS) 0.76円(上場時の2,704,400株で算出)
株価収益率(PER) 2,530円(想定価格)/0.76円=3321.42倍あたりか。
※クラウド事業
売上高 ⇒ 20億2,800万円(構成比:98.1%:8.5%増)
セグメント利益 ⇒ 2億7,900万円 17.0%減
「Gendama」の平成25年9月末における会員数は、下期に戦略的に実施したスマートフォン分野への費用投下及び友達紹介制度の浸透等により、約370万人(前年同月約325万人)と増加し、ライフマイルの同会員数は約471万人(前年同月約468万人)と増加。「CROWD」の同会員数は、約47万人(前年同月約29万人)と大幅に増加したことによるか。
※ポイントエクスチェンジ事業
売上高 ⇒ 3,700万円(構成比:1.8%:12.8%増)
セグメント利益 ⇒ 5,700万円 103.9%増
クラウド事業の成長に伴いポイントの交換が活性化されたことによるか。
◆第10期 第3四半期(平成26年6月期)
売上高 ⇒ 20億4,100万円
営業利益 ⇒ 1億4,700万円
経常利益 ⇒ 1億4,600万円
当期純利益 ⇒ 8,000万円
※クラウド事業
売上高 ⇒ 20億1,200万円(構成比:98.5%)
セグメント利益 ⇒ 3億8,600万円
総会員数の増加及びコンテンツの拡充並びに、スマートフォンサービスの拡充、また、新規取引先への働きかけや、既存取引先への交渉の積み重ね等、営業により力を入れたことによるか。
※ポイントエクスチェンジ事業
売上高 ⇒ 2,900万円(構成比:1.5%)
セグメント利益 ⇒ 1,500万円
ユーザーによる活発なポイント利用を促すため、新規の会社との繋ぎこみや交換先の追加を、積極的に行ったことによるか。
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■主幹事別、セクター別アノマリー
⇒ 情報通信業での直近の負けは、2011/3/11上場 AGS(3648):OR22.2%:東証2部:みずほ証券。
⇒ 月別勝率12位。ただし、2010年以降は、10勝1敗 勝率 0.909。
⇒ 9月での直近の負けは、2010/9/15上場 フーマイスターエレクトロニクス(3165):OR24.9%:東証JQG:野村證券。
⇒ 大和証券の直近の負けは、2014/7/23上場 日本ビューホテル(6097):OR13.2%:東証2部。
⇒ 大和証券・情報通信業の直近の負けは、2010/12/1上場 1stホールディングス(3644):OR28.8%:東証JQS。
⇒ マザーズ・情報通信業の直近の負けは、2008/10/28上場 クロスマーケティング(3629):OR22.1%:野村證券。
■需給状況
オファリングレシオ(OA含む)は、20.88%。適正とされる 20%±5% の範囲内。需給は普通か。
仮条件上限で試算した吸収金額は、約14.28億円。
■大株主におけるベンチャーキャピタル(VC)の状況
VCの存在数 ⇒ 4つ
VCの合計所有割合 ⇒ 20.50%
■ロックアップの状況
ロックアップ(売却等):対象者
菊池誠晃、インキュベイトキャピタル5号投資事業有限責任組合、RIP1号R&D投資組合、ニッセイ・キャピタル4号投資事業有限責任組合及びGMO VenturePartners投資事業有限責任組合、並びに株主である和出憲一郎、熊坂慶太、東本和人及び久須美卓三
※大株主におけるVCは全てロックアップの対象か。
ロックアップ(売却等):期間
90日間(平成26年12月16日)
ロックアップ(発行等):期間
90日間(平成26年12月16日)
また、主幹事証券は、裁量でロックアップ解除を行う権限あり。
■ロックアップ解除条件(売却)
発行価格の1.5倍以上。発行価格=仮条件上限の場合、3,795円 以上で解除あり。
■親引け
従業員持株会に対し、公募による募集株式及び売出株式のうち10,000株を上限として実施予定。
また、180日間(平成27年3月16日)までの期間継続して保有することを確約。
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■目論見書に記載のある主な対処すべき課題
◆クラウドメディアの継続的成長
ラウドメディアにおいて、より一層スマートフォン分野に注力していき、スマートフォン分野において、会員がポイントを獲得しやすい仕組みを構築することにより、クラウドメディアの継続的な成長を図りたい。
◆ブランド知名度の向上
新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア向け広告を実施しておらず、友達紹介システムの活用により会員の獲得してきたが、今後は、費用対効果を慎重に検討の上、広告宣伝活動及びプロモーション活動を強化していきたい。
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■目論見書に記載のある主なリスク
◆クラウドメディアサービスにおける取扱広告について
クラウドメディアサービスにおいては、多数の成果報酬型広告を取り扱っているが、当該サービスにおける成果報酬による広告収益のうち、高単価広告案件(1件あたりの売上高が1万円以上の広告案件)の割合が、クラウドメディアサービスの売上高の約3割を占める。このような高単価広告案件は、主に金融関連サービス分野(クレジットカード、キャッシング、FX取引、保険等)を中心とした広告案件が多くを占めていることが特徴。その広告出稿量や報酬単価は、当該業種の業況等に影響を受けやすい傾向あり。これらの要因に起因して、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性あり。
◆クラウド会員の獲得及び活性化について
事業展開においては、会員の獲得及び活性化が重要。特にスマートフォン分野に対する積極的投資及び友達紹介制度の強化等による新規会員の獲得活動に注力中。また、コンテンツの拡充等を図ることにより会員のアクション増加による収益獲得機会の拡大を図っているところ。しかしながら、計画する会員獲得及び活性化が進捗しない場合には、収益機会の減少や会員獲得のための費用増加が生じ、また、メディアとしての価値低下や受託業務の減少又は拡大困難等が生じる可能性があり、事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性あり。
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クラウド事業とポイントエクスチェンジ事業が主たる事業。
ただし、クラウドとは「群衆」を指し、「稼ぎたい個人」の集団を意味する。
クラウド事業の主力は、Gendama「げん玉」と称するアフィリエイトの集積サイトからの収益。売上の約90%を占める。他にも、データ入力等を細分化して個人が作業を行い対価としてポイントを得るクラウドソーシングサービスを展開するものの、売上の約8%にとどまる。
Gendama「げん玉」の会員数は、
平成23年9月期 284万人
平成24年9月期 325万人 +41万人
平成25年9月期 370万人 +45万人
平成26年6月期 399万人 +29万人 で推移中。
目論見書から判別できる主な取引先は、
(株)アドウェイズ
リンクシェア・ジャパン(株)
(株)マイクロアド
(株)ファランクス
楽天(株)
(株)ミクシィ あたりか。
収益の増加を狙うに当たっては、メディアの媒体力の向上とアクティブ率の増加が最重要か。
具体的には、Gendamaとライフマイルにおける総会員数の囲い込みと他社との提携及びスマートフォンに対する積極的展開がカギとなるか。
新規公開で得た資金は、
・事業拡大に伴う本社オフィス移転にかかる敷金保証金として、1億5,000万円。(平成27年9月期)
・内装その他の建物付属設備等の設備投資資金として1億円。(平成27年9月期)
・クラウド事業における会員の増加、事業運営の安定化、業務効率化を目的としたサーバー及びソフトウェア等への設備投資資金として1億5,000万円。(平成27年9月期:1億円、平成28年9月期:5,000万円)
なお、残額は将来における、システム投資並びにサービス及びコンテンツ拡充等のクラウド事業の成長に寄与する投資に充当する方針。
細かな財務分析は次回に。
公開価格割れ発生確率(条件付き確率)は、別途に。
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想定株価は、2,530円のところ、
仮条件は、2,330円〜2,530円 に決定。
公開価格決定日:9/9(火)
上場日:9/18(木)
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