☆ イグニス(3689) 単元株数:100株:マザーズ:情報通信業
◆事業概要
スマートフォン向け無料ネイティブアプリの企画・開発・運営事業を軸に、様々なネイティブアプリサービスを展開。
※ネイティブアプリとは、プログラムをApp StoreやGoogle Play等のプラットフォームを通じて端末にダウンロードして利用するアプリケーション。常時ネットワーク環境を必要とするブラウザアプリと比べて利用時のユーザーストレスが少ないとされる。
◆特徴
スマートフォンアプリ事業として収益モデル別に次の3つのジャンルのビジネスモデルを展開中。
(1)無料ネイティブアプリ(広告収入モデル)
(2)全巻無料型ハイブリッドアプリ(広告収入+課金収入モデル)
(3)ネイティブソーシャルゲーム(課金収入モデル)
平成26年4月末現在、
スマートフォンアプリ数は、iOS搭載端末向けが50アプリ、Android搭載端末向けが26アプリの合計76アプリ。
総ダウンロード数は5,000万ダウンロード以上。
従業員数:60人 臨時従業員数:1人 平均年間給与 455万円(平成26年4月30日現在)
連結子会社5社、関連会社1社 で構成。
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■業績実績
◆第4期連結(平成25年9月期)
売上高 ⇒ 前期比 なし 8億7,400万円
経常利益 ⇒ 前期比 なし 3億700万円
当期純利益 ⇒ 前期比 なし 2億円
※無料ネイティブアプリ:売上高 8億6,600万円 構成比:99.0%
広告収入を拡大させるため、グループの代表作である「だーぱんコレクション」のシリーズ化を推進。また、プロモーションコストを削減する目的で、プロモーションアプリや無料ネイティブアプリの大量開発及びリリースを実施。これらの開発ノウハウを共有するシステムの自社開発を進め、社内の仕組みとしてヒットを出せるよう取組んだことによるか。
※全巻無料型ハイブリッドアプリ:平成25年9月末より開始したため、当連結会計年度における売上高はなし。
全巻無料型の漫画アプリ第一弾として「サラリーマン金太郎」全30巻の漫画アプリをGoogle Playにて提供を開始。同アプリは20代から30代の男性ユーザーを多く獲得するのに寄与したか。
※ネイティブソーシャルゲーム売上高 800万円 構成比:0.09%
「神姫覚醒!!メルティメイデン」を平成25年5月にApp Storeにてリリース。ユーザーの利用動向からゲーム運用を継続して改善した結果、順調にユーザー数を拡大し、収益の拡大に寄与したか。
◆第5期 第2四半期(平成26年3月期)
売上高 ⇒ 7億8,700万円
経常利益 ⇒ 1億3,800万円
純利益 ⇒ 7,300万円
※無料ネイティブアプリ:売上高 4億6,100万円 構成比:58.5%
広告収益を拡大させるため、人員拡充による開発ラインの強化や、広告設計のさらなる見直しに努めた結果か。
※全巻無料型ハイブリッドアプリ:売上高 1億9,400万円 構成比:24.6%
平成25年12月より「魁!!男塾」「曉!!男塾 青年よ、大死を抱け」の全59巻の漫画アプリ及び「まじかる☆タルるートくん」の全21巻の漫画アプリ、平成26年2月より「ろくでなしBLUES」の全42巻の漫画アプリをApp Storeにて提供開始。また、Google Playにて平成26年1月より、App Storeにて平成26年2月より「ろくでなしBLUES」の全42巻の漫画アプリを提供開始したことによるか。
※ネイティブソーシャルゲーム売上高 1億3,100万円 構成比:16.6%
「神姫覚醒!!メルティメイデン」のAndroid版について平成26年1月より本格的なプロモーションを開始。積極的なプロモーション活動により順調にユーザー数を拡大し、iOS版を通して培ったゲーム運用のノウハウを生かすことで課金収入の拡大に寄与したか。
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■主幹事別、セクター別アノマリー
⇒ 情報通信業での直近の負けは、2011/3/11上場 AGS(3648):OR22.2%:東証2部:みずほ証券。
⇒ 月別勝率8位。ただし、2010年以降は、8勝2敗 勝率 0.800。
⇒ 7月での直近の負けは、2011/7/20上場 ラクオリア創薬(4579):OR30.1%:東証JQG:大和証券。
⇒ 野村證券の直近の負けは、2014/4/8上場 トレックスセミコンダクター(6616):OR30.6%:東証JQS。
⇒ 野村證券・情報通信業の直近の負けは、2008/10/30上場 電算システム(3630):OR32.4%:東証2部。
⇒ マザーズ・情報通信業での直近の負けは、2008/10/28上場 クロスマーケティング(3629):OR22.1%:野村證券。
■需給状況
オファリングレシオ(OA含む)は、23.40%。適正とされる 20%±5% を約3%程度上回るか。需給は、標準的か。
仮条件上限で試算した吸収金額は、約26.05億円。大株主には、代表取締役社長、代表取締役社長CTO、取締役、代表取締役の配偶者、特別利害関係者が並ぶ。VCは、存在せず。大株主は、90日間(平成26年10月12日)がロックアップ(売却等)の対象。ただし、特別利害関係者等4名:所有株数:199,800株:所有割合 3.41%は対象外か。また、会社としては、180日間(平成27年1月10日まで)がロックアップ(発行等)の対象か。また、主幹事証券は、裁量でロックアップ解除を行う権限あり。
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■目論見書に記載のある主な対処すべき課題
◆収益基盤の確立及び安定化
強みである約600万人のMAUや品質、パンダキャラクター「だーぱん」などによる差別化要素を全面に打ち出し、ツール系アプリやエンターテイメント系アプリなど得意ジャンルの深耕。
全巻無料型ハイブリッドアプリの強化のため、ビジネスモデルのブラッシュアップやラインアップの拡充、海外展開など一層の強化を図る。
ネイティブソーシャルゲームアプリ「神姫覚醒!!メルティメイデン」のユーザー数、ARPPUの伸長を図るとともに、少数精鋭を基本方針として新タイトルをリリースすべく、クリエイターの採用と育成を図る。
また、海外市場の開拓や全巻無料型ハイブリッドアプリとのコラボレーションを推進。各成長戦略を推進することにより、ユーザー一人当たりの売上高を維持及び向上させていくことで、より安定性の高い収益基盤の確立に努めていく方針。
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■目論見書に記載のある主なリスク
◆ユーザーの嗜好の変化について
開発・運営するスマートフォンアプリやゲーム等においては、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、ユーザーのニーズに対応するコンテンツの開発・導入が何らかの要因により困難となった場合には、想定していた広告による収益または課金アイテムの販売による収益が得られないず、事業及び業績に影響を及ぼす可能性あり。
◆Apple Inc. 及び Google Inc.の動向について
売上はスマートフォンアプリの広告売上及び課金売上であり、事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム運営事業者への依存が大きい。これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、手数料率等の変動等何らかの要因により、事業及び業績に影響を及ぼす可能性あり。
◆新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性あり。平成26年5月31日時点でこれらの新株予約権による潜在株式数は457,300株であり、発行済株式総数5,400,000株の8.5%に相当。
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スマートフォンアプリの開発・販売が事業主体。
(1)無料ネイティブアプリ(広告収入モデル) 売上構成比:58.5%
(2)全巻無料型ハイブリッドアプリ(広告収入+課金収入モデル) 売上構成比:24.6%
(3)ネイティブソーシャルゲーム(課金収入モデル) 売上構成比:16.6% が3本柱。
アプリの配信及び販売は、Apple Inc. と Google Inc. に委託。
アクティブユーザー数は、平成25年10月:540万人 ⇒ 平成26年4月:599万人(月間9万人増ペース)
ダウンロード数は、平成25年10月:3,683万件 ⇒ 平成26年4月:5,018万件(月間220万件増ペース)
日々変化するユーザーのニーズに応える新たなスマートフォンアプリを開発し続けることが出来るかがポイントか。
だが、無料アプリとしての、ツール系(メモリ管理、節電等)は他社との競合も激しく既に飽和状態であり新たな切り口が見つかりにくいのも事実か。
平成25年9月から開始した全巻無料型ハイブリッドアプリ(すべてのコンテンツを毎日30分無料で提供し、30分以降は、特定の話数を課金購入)は、電子書籍に近く、従来の広告収入も得られることから、今後も有力なラインナップを揃えることができれば、さらなる売上高の上積みに貢献できるか。
さらには、グローバル展開を視野に入れ、海外市場の動向を的確に捉えて、ユーザーの利便性及び満足度向上に向けた新規サービスの開発にも積極的に取り組みたいところか。
新規公開で得た資金は、
・人材の採用・育成等にかかる人件費として、2億400万円。
(平成26年9月期:1,500万円、平成27年9月期:1億8,800万円)
・サービス知名度の向上及びユーザー集客のための広告宣伝費として、3億3,800万円。
(平成26年9月期:7,200万円、平成27年9月期:2億6,500万円)
・借入金の返済として、1億円。(平成26年9月期) に充当予定。
細かな財務分析は次回に。
公開価格割れ発生確率(条件付き確率)は、別途に。
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想定株価は、1,540円のところ、
仮条件は、1,700円〜1,900円 に決定。
公開価格決定日:7/4(金)
上場日:7/15(火)
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