☆東武住販(3297) 単元株数:100株:東証JQS、福証Q-Board:不動産業
◆事業概要
山口県下関市長府に不動産の販売、賃貸及び仲介を主要事業とする有限会社東武住販として、昭和59年9月設立。戸建住宅の中古不動産の仕入れ、リフォーム及び販売のビジネスモデルを確立し、平成21年1月ごろから自社不動産売買事業を本格的に開始。また、その他事業として、介護福祉事業及び携帯ショップ事業等も手がける。
◆特徴
山口県及び福岡県において、不動産の売買、賃貸、その他不動産に関連する事業を実施。特に、リフォームを施した戸建住宅の中古不動産を安価に提供中。
主に築年数20〜40年程度の戸建住宅の中古不動産を仕入れ、水回り設備を取り替えるリフレッシュ・リフォームを施す等、独自の再生ノウハウを活用して、中古不動産の販売に多くの実績あり。主な顧客層として年収300万円前後、20〜30代の一次取得者を対象として、ブランド名称:R-Style として展開中。
従業員数:100人 臨時従業員数:従業員数の100分の10未満 平均年間給与 413万円(平成26年3月31日現在)
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■業績実績
◆第30期(平成25年5月期)
売上高 ⇒ 前期比 10.6%増 35億7,900万円
経常利益 ⇒ 前期比 23.0%増 2億6,100万円
当期純利益⇒ 前期比 34.9%増 1億5,000万円
※不動産売買事業(売上高:31億3,400万円(構成比:87.5%) セグメント利益:4億1,900万円)
前事業年度に出店した周南店(山口県周南市)と千早駅前店(福岡県福岡市東区)が順調に収益に寄与。販売件数は205件と前期比29件増に。不動産売買仲介事業については、各エリアの同業他社との情報共有を強化したこと等から、仲介手数料が順調に増加。
※不動産賃貸事業(売上高:1億5,300万円(構成比:4.2%) セグメント利益:4,400万円)
不動産賃貸仲介事業は、駐車場の賃貸の取り扱いを増やす等により件数が拡大するも、他社との競合激化により、高単価物件の取り扱いが伸び悩む。不動産管理受託事業は、受託件数が増加。自社不動産賃貸事業は、新たな取り組みとしてサブリースを活用した事業を開始。
※不動産関連事業(売上高:1億1,400万円(構成比:3.1%) セグメント利益:1,400万円)
リフォーム事業は、前事業年度に発生した大型の受注案件が減少。保険代理店事業は、不動産売買事業において販売件数が順調に増えたことに伴う契約件数の増加に加え、新たな損害保険会社1社の取り扱いを開始。ネットショッピング事業は、新商品を発掘できず品揃えが単調に。
※その他事業(売上高:1億7,600万円(構成比:4.9%) セグメント利益:損失200万円)
介護福祉事業は、大型の請負工事を当事業年度には受注できず完成工事高が大幅に減少。一般消費者向けのショップを新たにオープンしたこと等により、物品販売及びレンタルの売上高が堅調。携帯ショップ事業は、他社との競合激化により、売上高は前事業年度を下回る。
◆第31期 第3四半期(平成26年2月期)
売上高 ⇒ 31億100万円
経常利益 ⇒ 2億2,500万円
当期純利益⇒ 1億3,100万円
※不動産売買事業(売上高:27億3,900万円(構成比:88.3%) セグメント利益:3億5,700万円)
※不動産賃貸事業(売上高:1億1,400万円(構成比:3.6%) セグメント利益:2,400万円)
※不動産関連事業(売上高:1億600万円(構成比:3.4%) セグメント利益:1,700万円)
※その他事業(売上高:1億4,200万円(構成比:4.7%) セグメント利益:1,700万円)
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■主幹事別、セクター別アノマリー

⇒ 不動産業での直近の負けは、2011/12/13上場 サンセイランディック(3277):東証JQS:野村證券。
⇒ 月別勝率4位。ただし、2010年以降は、0勝1敗 勝率 0.000。
⇒ 5月での直近の負けは、2012/5/29上場 北の達人コーポレーション(2930):札証:日本アジア証券。
⇒ 東洋証券・主幹事の直近の負けは、2007/7/25上場 ダイヨシトラスト(3243):福証Q-Board。
⇒ 東洋証券・不動産業の直近の負けは、2007/7/25上場 ダイヨシトラスト(3243):福証Q-Board。
⇒ ジャスダック・不動産業での直近の負けは、2011/12/2上場 サンセイランディック(3277):野村證券。
■需給状況
オファリングレシオ(OA含む)は、32.2%。適正とされる 20%±5% を5%ほど上回る。需給は、緩いか。
仮条件上限で試算した吸収金額は、約5.1億円。大株主には、代表取締役社長、特別利害関係者、取締役配偶者・血族・取引先が並ぶ。ベンチャーキャピタルは3つ存在。併せて115,500株。所有割合は、11.16%。ただし、2つのベンチャーキャピタルは、公開時の売出に所有株式全て放出。残るベンチャーキャピタルの所有株式数は、38,500株。所有割合は、3%まで低下する見込み。このベンチャーキャピタルは、180日間(平成26年11月17日まで)がロックアップ(売却等)の対象外。注意が必要か。また、会社としては、180日間(平成26年11月17日まで)がロックアップ(発行等)の対象か。また、主幹事証券は、裁量でロックアップ解除を行う権限あり。
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■目論見書に記載のある主な対処すべき課題
◆営業地域の拡大
既存店舗の延長地域として新規出店する方式(ドミナント方式)により、営業地域の拡大を図るべく、マーケットリサーチ及び出店実績に基づく出店基準に合致した出店計画の精密化、出店に必要な要員の確保及び教育を積極的に行うことが必要。
◆販売用不動産仕入の強化
地域に根ざした事業活動、知名度の浸透を図るべく、地域同業者等との良好な関係を構築・継続し、有利な不動産売買に関する情報の早期入手を積極的に行うことが必要。
◆不動産関連事業及びその他事業の拡大
ネットショッピング事業における新商品の開拓及び商品ラインナップの充実、介護福祉事業におけるシルバー・リフォームの提案、利便性や安心・安全性の高い商品の開拓等を進めていくことが必要。
◆在庫回転率の維持向上及び有利子負債の抑制
主力である自社不動産売買事業においては、不動産を仕入れて、リフレッシュ・リフォームを施した後、商品化し、最終的に販売契約締結後に決済・引き渡しますが、これら一連の期間においてコストを先行的に負担しており、当該資金の一部を金融機関からの有利子負債で賄っている。また、在庫期間の長期化から滞留在庫が増加した場合は、有利子負債も増加し、財務体質が悪化することに。この課題を克服するために、不動産の販売サイクルを管理・短縮化するとともに、有利子負債の増加を抑えることが必要。
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■目論見書に記載のある主なリスク
◆販売用不動産及び仕掛販売用不動産について
不動産売買事業においては、中古の不動産を仕入れており、常に一定規模のたな卸資産を所有。当第3四半期会計期間末の総資産に占める販売用不動産及び仕掛販売用不動産の割合は55.0%。今後も、積極的な仕入れ拡大を推進し、並行して、営業強化も推進することで、引き渡しまでに要する期間を短縮し、需給バランスに配慮した在庫回転率の向上に努めていく方針。しかしながら、経済環境の変化等により期限までに引き渡しできなかった場合、または、顧客の住宅ローン審査の結果、引き渡しができなかった場合は、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性あり。
◆借入金レートの変動
本社兼配送センター新設により、総資産に占める借入金の割合が高い。この長期借入金金利は、東京市場
の銀行間金利に連動して変動するため、この金利相場に大幅な変動があった場合、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性あり。
◆有利子負債への依存と資金調達について
不動産売買事業においては、常に仕入代金の支払いが販売代金の入金より先行。当該仕入資金は、主に金融機関からの借入。なお、当第3四半期会計期間末の総資産額に占める有利子負債の割合は、46.7%。金融環境の変化に伴い、支払利息の負担が増加し、借入による調達がタイムリーに行えない場合は、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性あり。
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山口県と福岡県で不動産事業を展開。中心となる地域は山口県下関市か。
特に、戸建住宅の中古不動産を仕入れ、水回り設備を取り替えるリフレッシュ・リフォームを施す等、独自の再生ノウハウを活用して、中古不動産の販売に注力中。
事業拡大の戦略として、既存店舗の延長地域に新規出店を図り営業地域の拡大を図る。また、中古不動産を仕入れる際の仕入価格の見極めが業績を大きく左右するため、様々な視点から意見を集めるとともに、参考資料として近隣の情報や取引実績等も考慮し、地域の特性、取引実績等に関するデータをさらに蓄積して、情報の共有化も推進したいところか。
さらに、中古不動産の購入資金を借入金に依存しているため、金利上昇にも耐えられるだけの財務体質を構築することを目指し、取引金融機関との関係の強化とともに株式上場に伴い、資金調達の多様化も図りたいところか。
新規公開で得た資金は、
・平成27年5月期中に開設予定の新店舗の開設資金として、
内外装経費、事務所内備品、宅建協会関連諸費用等に、800万円。
・残額の3億5,800万円は、自社不動産売買事業の仕入拡大を目的に、
平成27年5月期中に仕入物件の取得資金として、充当予定。
細かな財務分析は次回に。
公開価格割れ発生確率(条件付き確率)は、別途に。
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想定株価は1,250円のところ、
仮条件は、1,050円〜1,250円 に決定。
公開価格決定日:5/15(木)
上場日:5/22(木)
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