☆ ディー・エル・イー(3686) 単元株数:100株:マザーズ:情報・通信業
◆事業概要
IP(著作権等の知的財産)の新規開発からソーシャル・キャラクターを活用したマーケティング・サービス、スマートフォンアプリ等の企画開発等、映像コンテンツの企画製作及びメディア展開プランの策定・実行までを統合的に手掛けるファスト・エンタテインメント事業を展開。
最も成功したオリジナルIPとして、「秘密結社 鷹の爪」を所有。
従業員数:52人 臨時従業員数:総従業員の10%未満 平均年間給与 426万円(平成26年年1月31日現在)
子会社1社と関連会社1社により構成。
◆特徴
「Flash」等のデジタル制作技術を活用した、独自の演出手法を開発して、コンテンツ制作工程の効率化を実現し、IPを短納期かつ低コストで大量に生産。自社又は共同でIPを保有することで、権利許諾や調整コストを削減でき、また市場ニーズへの迅速かつ柔軟に対応ができるため、話題性の高いプロモーションプラン等の主体的な策定や実行が可能に。地方テレビ局等の特定メディアとの共同事業では、当初は限定された地域・メディアで展開を開始し、IPの露出を増やすことで高めた認知度を踏まえて、展開する地域・メディアを拡大させる戦略をとる。
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■業績実績
◆第12期(平成25年6月期)
売上高 ⇒ 前期比 24.3%増 9億4,200万円
経常利益 ⇒ 前期は損失 7,200万円
当期純利益⇒ 前期は純損失 6,600万円
継続的な全国地上波放送をはじめ、マルチメディア展開を進めた「秘密結社 鷹の爪」の認知度の拡大、他社IPのリプロデュース案件の増加、ソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスのクライアント数の拡大及びデジタルコンテンツ(アプリ、スタンプ等)等からのライセンスの拡大等により売上が増加したため。
◆第13期 第2四半期(平成25年12月期)
売上高 ⇒ 9億7,100万円
経常利益 ⇒ 1億8,600万円
当期純利益⇒ 2億4,900万円
「秘密結社 鷹の爪」劇場版の公開に伴う周辺グッズ販売の拡大及びデジタルコンテンツ等のライセンスの拡大、ナショナルクライアントによるソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービスの拡大、他社IP
のリプロデュース案件の増加によるか。
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■主幹事別、セクター別アノマリー
⇒ 情報通信業での直近の負けは、2011/3/11上場 AGS(3648)東証2部:みずほ証券。
⇒ 月別勝率10位。ただし、2010年以降は、21勝7敗 勝率 0.750。
⇒ 3月での直近の負けは、2012/3/15上場 ライフネット生命(7157)マザーズ:野村證券。
⇒ 野村證券・主幹事の直近の負けは、2012/12/14上場 チムニー(3178)東証2部。
⇒ 野村證券・情報通信業の直近の負けは、2008/10/30上場 電算システム(3630)東証2部。
⇒ マザーズ・情報通信業での直近の負けは、2008/10/28上場 クロスマーケティング(32629):野村證券。
■需給状況
仮条件上限で試算した吸収金額は、約17.9億円。大株主には、代表者と配偶者、血族が4人と特別利害関係者の他に、資本提携先Hasbroと野村證券とベンチャーキャピタルが3つ存在。3つ合計での所有割合は、14.54%。これらは、90日間(平成26年6月23日)がロックアップの対象。ただし、公募価格の1.5倍で解除。また、会社としては、180日間(平成26年9月21日)が、ロックアップ期間。いずれの場合でも、主幹事証券は、裁量でロックアップ解除を行う権限あり。
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■目論見書に記載のある主な対処すべき課題
◆IPの保有
迅速な意思決定を担保するために、IPを保有することが重要。製作委員会を用いた新規IPの開発に際して、当社又は製作委員会がIPを保有すること及び製作委員会に対する出資者数を限定することに留意。柔軟な意思決定ができるよう努める。
◆新規IPの量産とプロデュース
新規IPのプロデュースに関して、地方局、インターネット放送局、ウェブメディア、SNS等の特定メディアが持つコミュニティへのアプローチが重要。メディアネットワークと短納期・低コストの制作システムの強みを活かし、新規IPを量産し多数のコミュニティへの同時多発的な事業展開を目指す。
◆新しいキャラクタービジネスの開発
ぬいぐるみやステーショナリー等のリアル商品のライセンシーに加え、SNSやスマートフォンでのゲーム、スタンプ、ガジェット等のデジタル商品のライセンシーが急増。デジタル商品の開発サイクルは、インターネット業界のビジネスサイクルに準じ、大幅に短納期化。IPオーナーとして新しいビジネス領域への迅速な展開力と、内製化した制作システムによる大量かつスピード感ある制作力、そして様々なメディアやデバイスへの展開力を活かし、迅速かつ魅力的なソーシャル・キャラクター・マーケティング・サービス及び商品展開を図かる。
◆海外戦略
台湾と北米に合弁会社と子会社を設立。台湾メディアコングロマリッドとの合弁会社の設立、タイでのIP買収及びアプリ制作会社との共同事業、中国コンテンツプロデュース会社との共同事業等、現地パートナーと共同でファスト・エンタテインメント事業を推進中。
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■目論見書に記載のある主なリスク
◆自社IPの侵害について
単独及び共同で保有するIPをもとにビジネスをグローバルに展開しており、IPの認知度と著作権保護水準のバランスによってIP戦略を柔軟に選択。しかし、IPの認知度が当該国の著作権保護水準を大幅に上回った場合、海賊版や模倣品、違法配信等の権利侵害によって生じる機会損失がプロモーションコストを超過する可能性があり。個別に適切な対応を図る方針ではあるが、事業及び業績に影響を及ぼす可能性あり。
◆特定IPへの依存
「秘密結社 鷹の爪」の売上高の総売上高に占める割合が56.5%(平成25年6月期)。新規IPの開発とプロデュースを行い、「秘密結社 鷹の爪」への収益依存度を低下させるよう努めているが、「秘密結社 鷹の爪」の収益が想定していた計画値より大きくかい離した場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性あり。
◆業務・資本提携・合弁等について
関係会社である夢饗年代股份有限公司(DLE-ERA)(株式の当社保有比率は40.0% 持分法非適用)は、台湾及び中国本土を事業領域とするメディアコングロマリッドである年代網際事業股份有限公司(ERA)との合弁会社として設立され、主に台湾・中国本土において当社のファスト・エンタテインメント事業を展開。議決権の過半数を年代網際事業股份有限公司(ERA)が保有。合弁契約が解消又は修正された場合には、事業及び業績に影響を与える可能性あり。
◆取引慣行等について
知的財産権に関する事項を除き、取引の柔軟性や機動性を重視する取引慣行から、契約書の取り交しや発注書等の発行が行われないことが一般的。取引慣行の理由から不測の事故又は紛争が生じた場合、事業及び業績に影響を与える可能性あり。
◆新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
取締役、従業員及び取引先に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与。権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性あり。新株予約権による潜在株式数は942,800株であり、発行済株式総数4,391,000株の21.5%に相当。
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Flashアニメ化することで訴求力をアップしつつ、低コストで量産化する手法を確立した映像コンテンツ制作会社。
地方テレビ局等と組んだキャラクター開発・育成ビジネスを展開。
売上形態は、次の2通り。
・ソーシャル・コミュニケーション領域(平成25年12月期:5億2,500万円 構成比55.7%)
広告・マーケティング収入等、課金収入、ライセンス収入、配給収入、権利収入、グッズ販売小売収入。
・IPクリエイション領域(平成25年12月期:4億1,700万円 構成比44.2%)
制作収入及び当該IPのプロモーション収入
ただし、大ヒットコンテンツである「秘密結社 鷹の爪」へ依存度が高く、売上の56%を占める。
「秘密結社 鷹の爪」の製作クリエイターが、取締役(大株主)として在籍中。
「秘密結社 鷹の爪」のメディア等への露出とコラボレーションを維持することにより、飽きのこない息の長いキャラクタービジネスを展開したいところか。また、他の所有キャラクターが収益を生み出せるように、育成できるかが成長へのカギとなるか。
規公開で得た資金の使途は、次のとおり。
・新規開発のためのメディアとの共同事業への投資資金(製作委員会への出資金など)や、既存IPの知名度向上のための広告宣伝費等として、3億円。
(平成26年6月期:5,000万円、平成27年6月期:1億円、平成28年6月期以降:1億5,000万円)
・人材の採用費、人件費及び教育研修費として、3億3,800万円。
(平成26年6月期:1億円、平成27年6月期:1億1,800万円、平成28年6月期以降:1億2,000万円)
・海外拠点であるDLE America,Inc.(1798 Technology Drine Suite 242,SanJose,CA95110,USA)及び夢饗年代股份有限公司(DLE-ERA)(台湾台北市内湖區瑞湖街39號2棲)に対する投融資として、7,000万円。
(平成26年6月期:7,000万円)
細かな財務分析は次回に。
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想定株価は970円のところ、
仮条件は、1,050円〜1,200円 に決定。
公開価格決定日:3/14(金)
上場日:3/26(水)
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