◎メディアドゥ(3678) 単元株数:100株 マザーズ:情報通信
■事業内容
多数の出版社との連携のもと自社開発の電子書籍配信プラットフォームを通した電子書籍の取次販売と自社電子書店での販売で構成される「電子書籍事業」が主力。2013年4月から「LINE マンガ」に対する電子書籍コンテンツの取次と配信ソリューションの提供を開始。スマートフォン市場の拡大を睨んだ事業を推進。この他にも、「音楽・映像事業」、「ゲーム事業」としてデジタルコンテンツの流通事業を展開中。特に「電子書籍事業」が売上構成比率が高く、中核事業である。
●電子書籍事業
出版社者等のコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介してクライアントの電子書店向けに取り次いだり、自社運営の電子書店で販売。次の4つのサービス形態を展開中。
・プラットフォーム提供
電子書籍配信を実現するためのシステムプラットフォームの提供。
・ディストリビューション
電子書店向けに電子書籍コンテンツの取次販売の実施。
・アライアンス(提携販売)
アライアンスパートナー企業と共同で電子書店サイトの運営。
・ストア運営
電子書籍コンテンツを配信する自社電子書店サイトの運営。
事業者向けとして、電子書籍コンテンツ、電子書籍配信システム、電子書籍ストアシステム、電子書店運営ノウハウをパッケージで提供。
●音楽・映像事業
国内大手のモバイルキャリア向けに、音楽・映像・待ち受け/きせかえ等のコンテンツを配信する自社サイトの運営。
●ゲーム事業
出版社等のコンテンツホルダーから、コミック等のストーリーとキャラクターの二次利用権を獲得し、ソーシャルゲームを開発・運営。SNSプラットフォーム上でのサービス展開を実施。
■特徴
自社開発のシステムソリューションである「CAS/コンテンツエージェンシーシステム」が事業の中核。電子書籍コンテンツ配信を担う「md-dc」(300万超のコンテンツファイルを収納し、複数のサイトに配信するためのコンテンツ配信エンジン)と電子書籍ストアを簡易に構築できる「MDCMS(訪問ユーザーの管理・分析・売上げ管理・課金決済等を可能にしたマネジメントシステムで構成される。
■業績実績
第14期(平成25年2月期)は、
売上高 ⇒ 前期比13.4%増 40億8,600万円
経常利益 ⇒ 前期比46.8%減 3,100万円
当期純利益⇒ 前期比72.0%減 400万円
◆第14期(平成25年2月期)における主な事業とその売上構成比は次のとおり。
●電子書籍販売事業(30億5,100万円:74.6%)
ソフトバンク スマートブックストアの開設等で増収増益。
セグメント利益 ⇒ 前期比150.1%増 5,200万円
●音楽・映像事業(6億3,000万円:15.4%)
フィーチャーフォン向けサービス利用者大幅減により、減収減益。
セグメント利益 ⇒ 前期比20.3%減 5,300万円
●ゲーム事業(3億300万円:7.4%)
ソーシャルゲームに注力したもの増収減益に。
セグメント利益 ⇒ 損失が5,700万円に拡大。
◆第15期第2四半期(平成25年3月〜平成25年8月まで)
売上高 ⇒ 25億5,500万円
経常利益 ⇒ 1億 500万円
当期純利益⇒ 7,100万円
●電子書籍販売事業(20億8,800万円)
スマートフォン向け売上好調。「LINEマンガ」等電子書籍取次増加。
なお、15期第2四半期では、電子書籍事業の売上比率は、81.7%まで上昇。
セグメント利益 ⇒ 8,600万円
●音楽・映像事業(2億8,600万円)
新たなスマートフォンサービス開始。
セグメント利益 ⇒ 2,600万円
●ゲーム事業(3億300万円:7.4%)
新規ゲームタイトル追加も売上鈍化が続く。
セグメント利益 ⇒ 損失が300万円に。
■主幹事別、セクター別アノマリー(初値≧公募価格を勝ちとすると)

⇒ 情報通信業の直近の負けは、2011/3/11上場 AGS(3648):東証2部 みずほ証券が最後。
⇒ いちよし証券が主幹事引受は、2007/4/26上場 ジェーソン(3080):ヘラクレス 以来。
⇒ いちよし証券が主幹事銘柄の情報通信業は、2007/3/15上場 ジーダット(3841):ジャスダック 以来。
■需給状況
仮条件上限で試算した吸収金額は、約12.9億円。株主には、小学館、講談社の他、DGインキュベーション、インキュベイトキャピタル4号投資事業有限責任組合といったベンチャーキャピタルも。ロックアップ条項は、DGインキュベーション保有の50%の168,000株が対象。残りの50%分はロックアップ対象外。
-------------------------------------------------------------------------------------------------
■目論見書に記載のある主な対処すべき課題
●システム技術の強化
スマートフォン等の新たなデバイスに対応したサービスの拡大。
データ量の増加に合わせたシステムの安定稼働対策。
新しい技術の積極的な導入によるシステム強化。
●事業の基盤強化
・コンテンツラインナップの充実
→コミックを中心したラインナップに加え、一般書籍、雑誌等のコンテンツの獲得。
・電子書籍流通網の拡大
→既存の取引電子書店へのコンサルティングによる販売量の拡大。
→顧客企業との提携による電子書店の立ち上げと独占的なコンテンツ供給による新たな販売網の構築。
●将来にむけた研究開発・新規事業
→競争力確保のための研究開発及びノウハウの蓄積。海外事業展開への対応、新規事業開発。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
■目論見書に記載のある主なリスク
●特定取引先からの仕入依存
大手出版社(講談社、小学館、集英社)が仕入総額の32.5%を占める。永続的な取引が確約されているものではない。
●自社運営サイトにおける特定事業者への依存について
ドコモ、KDDI、ソフトバンク等の各キャリアの決済サービスを利用して売上の回収を実施。接続サービスや決済サービスの変更が、事業展開に影響する可能性あり。
平成25年2月期 ドコモ売上⇒16億8,700万円、 KDDI売上⇒5億500万円
●ビューアライセンス契約について
電子書籍配信において著作権保護技術や閲覧に不可欠であるビューアの開発等で各社とライセンス契約を締結。契約更新等によりライセンス料率等の変動の可能性あり。
●新株予約権について
役員及び従業員に対しての新株予約権として、潜在株式数326,600株あり。発行済株式数の14.28%に相当。
新株予約権が行使された場合は、株価形成に影響する可能性あり。
●ベンチャーキャピタルについて
発行株式数総数1,960,000株のうち336,000株(所有割合17.14%)を(株)DGインキュベーションが保有。第2位の株主。売却に向かった場合は、短期的に需給バランスが悪化し、株価形成に影響を及ぼす可能性あり。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
電子書籍といった最先端のデジタルコンテンツを取り扱うにしては、意外と利益が薄いか。粗利が20%程度しかない。
電子書籍配信プラットフォームの販売というよりは、電子書店(出版社やキャリアとの共同経営形式)そのものの運営が主体か。セクターは情報通信だが、業態的には独自の配送(配信)システムを持った小売業が近いかもしれない。
コンテンツ自体は、著作権利用料を支払って出版社等から仕入れており、従来の「製本→流通配送」 を 「電子媒体→電子媒体の配信」 に置き換えることで利益を得ているか。主力はコミック系と推測され、元々の単価が安価であることから、電子書籍での単価はさらに安いか。1商品単価の向上は望みが薄いか。利益の上積みには、客(消費者)の増加と1人の客がどれだけ買うかの客単価の向上が必要か。今後スマートフォンの急速な普及が見込まれるため客の増加は問題ないか。あとは、どれだけのラインナップを用意できるかと、配信システムの更なる向上が鍵か。
公開で得た資金は、ファイル製作費用、サーバ等の取得、ソフトウエア、広告宣伝費等に投入予定。
将来的な投資的経費というよりは、通常業務的経費に使用される点は、やや気がかりか。
細かな財務分析は次回に。
→ブログ村 IPO・新規公開株
-------------------------------------------------------------------------------
想定株価は3,000円のところ、
仮条件は、3,000円〜3,300円 に決定。
-------------------------------------------------------------------------------
→ブログ村 IPO・新規公開株
※いちよし証券での詳細
営業店で対面又は電話で受付。
※大和証券での詳細
抽選参加期間 2013年11月1日 〜 2013年11月8日 11時00分
※マネックス証券での詳細
ブックビルディング(需要申告)期間 2013年11月01日(金)0:00〜2013年11月08日(金)11:00
※岩井コスモ証券での詳細
ブックビルディング受付期間 2013年11月1日(金) 〜 11月8日(金)
※野村証券での詳細
抽選参加申込期間 平成25年11月1日(金曜)午前 6時から平成25年11月7日(木曜)午後11時59分まで
※SBI証券での詳細
ブックビル期間:11/1 9:00〜11/8 18:00
※SMBC日興証券での詳細
日興イージートレード需要申告期間 2013/11/01 05:00 〜 2013/11/08 17:00
※極東証券での詳細
営業店経由のみ
※みずほ証券での詳細
抽選参加期間 2013年11月1日 8時00分 〜 2013年11月8日 10時00分
投資行動の最終決定は、自己判断・自己責任で願います。当方はいかなる責任も一切負いませんのでご了承ください。
個別銘柄の選択に最適! 全4000銘柄の株価チャートのシグナルを毎日公開!
【◆2013年IPO(新規公開株)の最新記事】
- 【抽選結果|IPO新規上場】魁力屋(5599)・・・公開価格は、1,400円に決定っ!!
- 2013年参加IPO(新規公開株)抽選結果及び 目論見書の感想&財務分析等 一覧表
- ヒューマンMT(6090) 抽選結果 全て出まシタ…
- ウィルグループ(6089) 抽選結果 全て出まシタ…
- ダイキアクシス(4245) 抽選結果 全て出まシタ…
- イーグランド(3294) 抽選結果 全て出まシタ…
- シンプロメンテ(6086) 抽選結果 全て出まシタ…
- アーキテクツSJ(6085) 抽選結果 全て出まシタ…
- シグマクシス(6088) 抽選結果 全て出まシタ…
- アズマハウス(3293) 抽選結果 全て出まシタ・・・